外壁塗装の工事は、手抜きをしようと思えば、いくらでも出来てしまう業種の工事です。
手抜き工事に対する自衛策は、お客様が本当に信頼できる業者に依頼する以外は、外壁塗装の手抜き作業を把握して見極めていくしかありません。
外壁塗装の手抜き工事の実例
安全な足場を設置しない
下請け足場業者の利益の確保や元請業者の利益を増やすために、手抜きした足場を組んでしまう業者がいます。外壁塗装の際、予め足場がしっかり組まれている事で、安全に塗装工事を行う事ができます。
しかし、作業をする上で安全な足場が組まれていなければ、建物の色分け作業や付帯部分をキレイに塗装する事ができなくなってしまいます。さらに、塗装しづらい部分が多いと、通常の作業方法で塗装する事ができず、塗装の塗り継ぎ部分がいい加減になってしまい、塗装の美観や塗料本来の性能を発揮する事自体が難しくなってしまいます。
外壁塗装を行う際には、しっかりとした安全な足場を仮設する業者は、隅々までキレイな塗装を行っていると言えます。
高圧洗浄を行わない・雑に施工
経年劣化した外壁にはチョーキング、排気ガス、カビ、コケ、砂塵、塩分など外壁塗装を阻害する様々なものが付着しているので、外壁塗装を行う際には、まずそれらをキレイに取り除く必要があります。
外壁の塗り替えを行う際は、塗装する前に外壁をしっかり高圧洗浄する事が鉄則と言えます。
しかし、外壁全体を丁寧に高圧洗浄しようとすると、丸1日以上掛かってしまう事もあるので、業者にとって大きな手間となります。
こういった理由で、適当に手抜きした高圧洗浄をしたり、高圧洗浄自体を行わずに省略したりして、外壁に汚れが付着したままで外壁塗装を行ってしまう手抜き業者も少なくありません。
下地処理を行わない・雑に施工
外壁塗装における下地処理(下地調整)の目的は、外壁素材の表面をキレイに清掃したり、滑らかにしたりする事で、塗料を塗りやすい状態に整える事です。
もしそこで、丁寧な下地処理作業を行わなければ、塗装の付着力が低くなってしまい、本来期待されるキレイで長持ちする塗装にはなりません。下地処理作業の有無は塗膜が完成した際、表面上には見えない事がほとんどです。
手抜きをしようとする職人は、「どうせバレないだろう」などという安易な考え方で下地処理の手抜きが行われることもあります。
養生を雑に行う
外壁塗装の場合、塗料で汚したくない窓や床面は、ノンスリップシート、布シートなどといった養生材で綺麗にしっかりと養生を行う事が鉄則と言えます。
丁寧に養生をすると費用も手間も掛かってしまうので、適当な養生で外壁塗装を行おうとする業者はよくいます。しかし、塗装の基本である養生もしっかりできない適当な外壁塗装業者は、キレイな塗装を行う事はできません。
したがって、雑な養生をする外壁塗装業者は、素人が塗装を行っている事と同じ内容となってしまい、見栄えの良い塗装にする事はできません。
コーキングの打ち替えを行わない
一般的なサイディング外壁には、繋ぎ目にゴム状の防水材であるコーキングが使われています。このコーキングは、外壁同士の隙間を埋めて防水性を高めたり、地震などの揺れを和らげて外壁のヒビ割れを防ぐ役割を果たしています。
通常、コーキングは経年劣化によりヒビ割れや剥がれを起こすため、外壁塗装を行うタイミングで打ち替え工事(コーキングの交換作業)が行われます。
コーキングの打ち替えとは、既存の劣化したコーキング材をカッターなどで撤去し、新しいコーキング材で打ち直す作業ことを言います。
しかし、この作業においても手抜き工事が起こりやすいです。
具体的には、コーキングの打ち替えをせず、劣化したコーキングの上から充填することによりコーキングの材料費を節約し、上から塗装を行って誤魔化すといったものです。
新しいコーキング材の厚みが10mm未満しか確保できないのにも関わらず、打ち増し工事を行うと、コーキングの十分な耐久性が確保できず、すぐに劣化してしまいます。
大きな金額が掛かる外壁塗装を行ったとしても、数年で再塗装が必要になってしまいます。
この作業は打ち増しと呼ばれます。
打ち増し自体は悪い手法ではないのですが、基本的には既存のコーキングの耐久性がある程度認められた場合や、その上に打つコーキング材の厚みが10mm以上確保できる場合のみ行われる手法です。
外壁の下地補修をきちんと行わない
外壁塗装を行う場合、既存外壁の不具合を修繕した後に外壁塗装を行う必要があります。
シーリング部分の劣化、クラック、欠損など外壁に発生している不具合を見逃したまま、外壁を塗り替えても、外壁の不具合部分の影響で劣化が早まってしまい、塗装を長持ちさせる事ができなくなってしまいます。
手抜きを行う業者の場合、きちんと不具合部分の補修をすると費用や手間が掛かってしまう為、適当な補修をしてすぐに外壁塗り替えを行ってしまうケースも多くあります。
経年劣化した不具合部分をきちんと補修をしなければ、外壁を塗り替えても長持ちしませんので、外壁補修は大変重要なポイントになります。
契約仕様とは異なる塗料を使う
外壁塗装の材料原価を抑える為に、契約した塗料を使わず安価な塗料に変えて塗装してしまう、大変悪質な業者もたまにいます。
よくある塗料に対する手抜きと言いましたら、契約以外の塗料を使って材料費を浮かせるやり方があります。もし、業者が契約と違った塗料を使っても、仕上がり状態だけでは塗料の差は分かりにくいのが現実です。それを利用し、低廉な塗料を勝手に採用するという非常に悪質な手抜きのやり方と言えます。
希釈率を守らず塗料を必要以上に薄める
塗料にはあらかじめメーカーが定めた希釈率があります。例えば希釈率が5%の塗料は、原液を5%まで希釈しても良いということです。
メーカーが定めた希釈率を無視して20%で希釈すれば、少ない塗料で広い面積を塗ることができることになり、材料費を削ることができます。しかし、薄い塗料で塗ってしまうと、正しく塗った塗装よりも耐久性が劣ります。
塗装回数を減らす
塗装工事は、各塗料によって塗装回数に決まりがあります。外壁塗装や屋根塗装の多くは、下塗り1回、上塗りが2回の合計3回塗りが基本です。
塗装工程の回数を守る事で材料も作業手間も掛かってしまいますので、塗装回数を減らし利益を上げようと考えてしまう業者も多くいます。
各メーカーによって定められた既定の塗装回数より減らして塗装を行ってしまうと、規定よりも塗膜が薄くなってしまいますので、短期間で劣化する塗装となってしまい、せっかくの外壁塗装も台無しになってしまいます。
塗料の乾燥期間を守らない
外壁塗装や屋根塗装は、各工程間できちんと乾燥させた後に次の工程に移る事が鉄則となります。
塗装する際には、各種塗料ごとに指定の乾燥時間を守って、塗装がしっかり乾燥したのを確認した後に、次の塗装工程に移らなければいけません。
正規の乾燥時間を守ろうとすると、時間が掛かってしまうので、塗料が十分乾燥していない状態で次の工程に移ってしまう職人も多くいます。
しかし、乾燥時間をきちんと守らない場合、塗膜の収縮による縮れ、溶解、中膿み、層間剥離など塗装の不具合が起きてしまい、ひび割れ、膨れ、剥がれを生じてしまいます。
特に突貫工事などで急いで工事を行った際、塗膜に様々な不具合が起きやすい理由は、乾燥時間を守られていない事が多いです。
悪天候時に塗装する
塗装工事は、降雨時の作業や、湿度85%以上の場合も塗装工事を止めなければいけない決め事がいくつかあります。
しかし、スケジュール都合で急いで塗装工事を行わなければならず、多少雨が降っていたり、湿度が高かったりしても、塗装を続ける職人がいます。
「塗料や塗装する素材に雨が当たらなければ良いだろう。」などと安易に考えている職人もいますが、湿度の関係で塗装に悪影響を与えてしまいます。
しかし、塗装面に余計な水分が含まれる事で、塗装の機能や付着力を弱めてしまいますので、本来期待される万全な塗膜にはなりません。雨が降り始めたり、事前に悪天候と分かっていたりする場合は、塗装を行ってはいけません。
塗装工事の一般的な常識を理解している職人でしたら、当たり前の事なのですが、急いでいたり、手抜きをしようしたりする職人は、雨や湿度を気にせず平気で塗装を行ってしまいます。
以上が手抜き工事の代表的なものになります。
◆ 予防策 ◆
・見積り段階で丁寧に調査してくれる業者を選ぶ
・事細かな見積りで誠実で信頼出来そうな業者に依頼する
・工程説明や報告をマメにしてもらう
もしも手抜き工事をされてしまったら、まずは依頼した業者に直接やり直しをしてほしいことを伝えそれでも上手くいかない場合は第三者機関に相談しましょう。
やはり手抜き工事をさせないためには業者選びがポイントになってくると思います。大きい金額になりますのでより良い外壁塗装を行うよう、きちんと優良な外壁塗装業者探しをしましょう!
こちらのコラムを見て興味をお持ちになったり、わからないことがございましたら、ぜひ愛情ペイントにご相談ください♪
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まずは、ご相談から♪
編集者プロフィール
代表取締役 五十嵐友清
住宅塗装ひと筋、完全自社施工で
外注・下請け一切無し!
この道30年以上のベテラン職人。平成17年に独立して以来、同じ志を持った職人たちと共に、住宅塗装のプロ集団として活躍しています。通常こういったリフォーム業界は、お客様と施工業者との間に受注を担当する営業マンが入ることが多いと言います。しかし愛情ペイントは、すべて自社施工。自社の職人たちが、ていねいに手塗りで仕上げます。
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